長続きする従業員の特徴とは?
【ホテル総支配人のブログ 第42話】
「長く勤務する従業員の特徴とは?」
この問題は非常にデリケートなトピックであり、私の男性としての私見が多く含まれていることを予めお断りしておく。その上で、この問題に切り込んでみたいと思う。
「どういう人間の勤続年数が長くなるのか?」ということを考えることは、「どういう人間が簡単に辞めていくのか?」という問いと密接に関係している。まず、私たちのホテルですぐに辞めていく従業員のプロファイルは、「35-45歳の独身女性」である。この従業員プロファイルが、全ての企業に当てはまる訳ではないが、少なくとも自社にフィットしない人を事前に把握しておくことが大切であり、そうすることで従業員の平均勤続年数を伸ばすことが出来ると私は考える。引き続き自社を例にとり、上記のプロファイル女性の特徴を自分なりに分析してみる。
①これまで転職を何度か経験しており、仕事内容や給料など全ての側面において、会社を判断するものさしが確立している。
②独り身のため、転職しやすい。
③優秀な人間の場合は、すぐに引き抜かれる。
このプロファイルに属する女性は、自社にフィットせずにすぐ辞めていく「傾向」にあるので、出来るだけ採用を避けるようにしている。
次に、勤続年数が長くなる人間の特徴を挙げてみる。
①結婚をしていて、子供がいる人。
②退職間近であり、このまま「逃げ切れる」可能性が高い人。
③能力が高くなく、他に行く場所がない人。
④新卒の人。
⑤仕事を楽しんでいる人。
⑥会社への忠誠心、愛社精神が強い人。
⑦転職回数が少ない人。
⑧仕事に対する諦観を持っている人。
このような方たちは、比較的勤続年数が長くなりやすい。理由が何であれ、私にとっては長く勤務して下さる方は本当に有り難い存在であるので、能力の低い人も含めて組織を運営するように努力している。
もちろん、会社側にも問題がある場合があることを忘れてはならない。例えば、以下のようなスタッフの退職理由が考えられる。
①上司が嫌い、もしくは尊敬できない。
②給料が割に合わない。
③会社に希望がない。
④自分の将来に希望がない。
⑤自分の力では解決されない問題がある。
その他にも沢山の理由があるが、ここでは割愛する。とにかく、スタッフが定着しない理由をもっと深く理解しなければならないと思う。