日々の仕事の中で勘を養う

【ホテル総支配人のブログ 第57話】

「日々の仕事の中で勘を養う」

これはどの職業にも当てはまることかもしれないが、日々の仕事の中で、職業人としての感覚や勘を研ぎ澄ますことが大切である。これは何も、私が総支配人として最もらしく言うべきことではないが、念のためここに記しておく。

勘を養うためには、何も特別なことをする必要はない。私の場合は、出勤前にホテルの周囲を歩いてゴミが落ちていないかをチェックすること、館内の廊下を歩いて清掃状況をチェックすること、清掃員や業者の方と話して問題点を確認すること、スタッフの話し方や態度からストレス状況を把握すること、オフィスが片付けられているかを確認すること、各部署のEメールの受信トレイを見てスタッフの忙しさを把握すること、送信メールをスポットチェックして言葉遣いをチェックすることなど、小さな部分を定点観測するだけで十分である。それだけでも、ホテルの「雰囲気」というか「気の流れ」のようなものが分かる。

これは小さなことかもしれないが、ホテル運営が変な方向に大きくズレていかないために、そして早めに軌道修正をするために大切なことだと思う。