Business DevelopmentとOperationは車の両輪である

【ホテル総支配人のブログ 第17話】

「Business DevelopmentとOperationは車の両輪である。Business Developmentが強すぎると、ホテルは外向きになりすぎる。Operationが強すぎると、ホテルは内向きになりすぎる。」

これは私が大手外資系ホテルチェーンに在籍していた時に、メンターから言われた言葉だ。当時の私は、マネジャーとしての研修を受けている最中で、この言葉の意味も良く分かっていなかった。「ホテルとはそんなものか」という程度にしか考えられなかった。

それから数年が経ち、改めてGMの立場でその言葉を噛み締めてみると、やはり経験を積んできたせいか、昔よりはその言葉の意味を理解できるようになったと思う。オペレーションによる顧客満足の追求は、リピーターの獲得に繋がる。しかし、それだけでは不十分であり、常に新規顧客の開拓をし続けて新たな顧客を獲得しなければ、ホテルは発展しない。ホテルを運営する立場からすると、やはり顧客の健全な「新陳代謝」が、ホテル自体の「健康」を保つためには必要なのだろう。それはホテルも人間も同じということだ。

私のホテル運営方法は、自分の性格を反映してか、側からみると少し時間がかかりすぎるように見えるかもしれない。だが長期的な「発展」と「繁栄」を目指すのであれば、少なくとも3年程度の時間をかけて、着実にホテルを発展させるのが良いと思っている。「急がば回れ」というのが、成功の秘訣なのだと今でも思っている。