協力会社と良い関係を構築しろ

【ホテル総支配人のブログ 第41話】

「協力会社と良好な関係を構築しろ」

これは当たり前のことなので、書く必要がないことなのかもしれないが、自分と同じく新人の総支配人の方もいらっしゃるかもしれないので、その方へのアドバイスの意味も込めてここに記しておく。いつもホテルに出入りしている業者さんとは、常に良い関係を築くよう努力をすること。さもなければ、長期的には優れたホテルを作ることは出来ない。

例えば、いつもお客様の送迎をお願いしているタクシー会社、客室の清掃をして下さる清掃会社、近隣でアウトドア・アクティビティーを提供するアウトドア会社、ホテルの中で別の商売をしているテナント、タオル類を提供して下さるリネン会社など、挙げ始めるとキリがないほどの協力会社がある。これらの現場の社員さんや、営業の方を大切に扱うこと。彼らを自分より下の「下請け」として見下すのではなく、出来る限り「パートナー」として接することだ大切だ。

協力会社で働く皆さんも人間であり、生活をかけて仕事をしている。その方たちには、決して横柄な態度で接してはいけない。自分がされて嫌な対応というのは、後になっても覚えているものであるし、いつかその方の力を借りなければならない時が来るかもしれない。実際に長く商売をしていると、そのような時は必ず来るし、自分も協力会社に助けられることが結構あった。だから、その方たちにはいつも丁寧に接し、困っていたら助けてあげるという気持ちを忘れないことが大事だ。例えばアクティビティー会社の方が、売り上げがなくて困っているのであれば、私たちのホテルのお客様をそちらに誘導出来るように頑張ってみる。タクシー会社が困っているのであれば、その会社を積極的に使ってあげるよう努力をする。私の考え方としては、自社が生き残るのはもちろん大事だが、それと同様に地域の企業同士の生態系全体が生き延びる道、地域全体として繁栄する道を探さなければ、トータルとして魅力的な地域にはならないと思う。