常に整理整頓を心がけよ

【ホテル総支配人のブログ 第45話】

「常に整理整頓を心がけよ」

テルマネジメントについてのブログを書き続けて改めて思うことは、ホテルマネジメントには特に難しい技術が必要なのではなく、いかに当たり前のことを徹底できるか、つまり「凡事徹底」をいかに追求出来るかが大切だということだ。お客様の扱い方、ホテルの建物としての扱い方、スタッフの扱い方、お金の扱い方など、一つ一つのことを大切に扱いながら日々の業務を遂行することが、成功の礎だといえる。そして、日々の通常業務を行いながら無駄を徹底的に排除し、少しでも効率的な作業方法がないかと工夫をしたり、新しい販売方法や顧客ターゲットへのアプローチを試したり、新たな人事評価制度を試したりと、試行錯誤を繰り返して学びながら組織として成長していく。「失敗をしている」ということは、「何か新しいことに挑戦している」ということだから、その姿勢を崩さないことが何よりも大切である。

今回はその中で、ホテル全体の整理整頓について考察する。特に対象となるのは、ホテルの消耗品を置いてある倉庫やリネン室、ゴミ置き場、そしてスタッフのオフィスなどであるが、このようなお客様の目に見えない場所の清掃状況を確認することで、ホテルの「健康状態」が分かる。だから、オフィスのキャビネットは常に整理し、オフィスは掃除機がけをして綺麗に保ち、壊れているオフィス用品(ラミネーターやペーパーカッターなど)はすぐに買い換えるようにする。このようなことは、小さなことではあるが、スタッフの働く際のストレスを減らすことになるので、出来る限り早く対応してあげなければならない。

また私は、所謂「デッドストック(不良在庫)」が大嫌いで、これをいつも吐き出すようにしている。売店での商品やワインなどがそうであるが、在庫を抱えるくらいなら、例えばお祝いでホテルに宿泊されるお客様へのサービスとして提供した方がよっぽど良い。そうすれば、ホテルとしては不良在庫が減るし、お客様にも喜ばれるから一石二鳥ではないか。私はホテルマネジメントはのプロではないが、このような視点で時間、お金、スペースを有効活用し、ホテル内を常に整理整頓することが大切であると思いながらホテルを運営している。